ホーム >心臓病をよく知ろう>動脈のステイフネスつて何?運動と関係がある?

心臓病をよく知ろう

最近、「動脈スティフネス」という言葉を耳にされたことはありませんか?
動脈という血管の壁は、加齢とともに硬くなっていきます。スティフネスとは硬さ(硬度)とでも思ってもらえばよいかと思います。動脈の壁が柔らかいと、心臓の負担(血流の駆出に対して)が低く抑えられます。逆に動脈の壁が硬いと心臓の血流駆出の抵抗が上昇し、左心室肥大などが起こりやすくなります。このような動脈スティフネスは加齢に伴って上昇しますが、食塩摂取、喫煙、運動などの生活習慣との関係も大きいと言われています。この動脈スティフネスは、運動とどのような関係があるのでしょうか?
運動は、運動生理学的観点から有酸素性運動(ウオーキングなど)とレジスタンス運動(ウエイトトレーニングなど)に大別されます。有酸素性運動と動脈スティフネスとの関係は、若年者および中高齢者に、2~3か月間、中程度の強さの有酸素性運動を30~ 60分/回行わせた結果、動脈スティフネスが改善したという研究報告が見られるなど、習慣的に有酸素性運動を行うことで動脈スティフネスは改善することが、多くの研究から明らかであります。運動の継続期間においては、少なくとも4週間にわたって有酸素性運動のトレーニングを行うことにより、動脈スティフネスの改善が期待できると考えられています。
一方、レジスタンス運動との関係は、中程度の強さのレジスタンス運動により、動脈スティフネスは増大するという研究報告と、増大しない、あるいは低下するという報告が見られ、十分な確証が得られていません。
ただし、このレジスタンス運動と有酸素性運動を組み合わせて行うことで、レジスタンス運動による動脈スティフネスの増大を抑制することができ、また組み合わせの方法によっては、加齢による増大を抑制したり、改善したりできると考えられています。これらに関しては、今後の更なる研究の進展が期待されています。
運動を行う際は、安全性に配慮するのは当然ですが、効果のある正しい運動のやり方を身につけましょう。