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健康づくりの運動中の心拍数(脈拍数)の目安は?
  • 健康づくり

運動不足で今週から2km程度ですがランニングを始めました。慣れてきたら5~8km程と思ってますが44歳でランニング中の心拍数はどれぐらいでしょうか?スマートウォッチでランニング中の心拍数を確認すると最高で192でした。流石に体力がないのかなにか他に原因でもあるのかと思いました。

回答

 運動不足解消、すなわち「健康づくり」を目的とする場合の運動について解説します。
「健康づくり」を目的とする場合は、有酸素運動から開始するのが一般的です。有酸素運動は、歩行や軽いジョギング、エアロビックダンスなど息が弾む程度の低〜中強度の運動で、からだに酸素を十分に取り込みながら運動を行うため、血圧や心拍数の上昇が緩かで心臓への負担が少なく安全です。比較的、長時間行うことができ、持久力を高めることができます。有酸素運動を続けることで、生活習慣病の予防や健康寿命の延長など、多くの効果が期待できます。

有酸素運動の目安とされる運動中の心拍数は下記の計算式を使って求めることができます。

((220-年齢)- 安静時心拍数)× 0.5〜0.6 + 安静時心拍数
(安静時心拍数は、1分間の脈拍数を朝起床時、寝床で測定するのが基本ですが、昼間、ストレスのない状態で安静座位で測定されても結構です。)
44歳で, 例えば安静時心拍数65/分とすると
((220-44)-65)× 0.5〜0.6 + 65 =120〜132/分


44歳の方ならば、運動中の脈拍数を120-130/分程度で行うとよいでしょう。自覚的には「楽である」〜「ややきつい」と感じる程度の運動強度です。運動中の脈拍数192/分ということは、ランニングでは強度が強すぎるようです。まず、速歩ぐらいから開始されてはいかがでしょうか。持久力が上がってくると、同じ速度で歩いていても脈拍数が増えなくなってきます。スマートウォッチで脈拍数を確認しながら、徐々に運動強度(歩行またはジョギンの速度)をあげてください。運動に体が慣れてきたら、自分の体の重さを利用した、スクワットや腕立て伏せなど軽い筋力トレーニング(2-3回/週)も追加されると効果的です。
もっとタイムを縮めたいという別の目的がある場合は、有酸素運動よりさらに強度を上げて運動中の脈拍数も上げていく必要がありますが、それはまた別の指導になります。

職場の検診などで特に異常を指摘されたことがなければ、有酸素運動ならば比較的安全に行うことができますが、下記の項目にお心当たりがあるようでしたら、本格的に運動を始める前に、医療機関を受診されるか、または主治医に相談してください。

1.医師より、心臓に問題があるといわれたことがある。
(心電図検査で「異常がある」と言われた場合も含む)
2.心臓や胸部の痛みや脈の不整を自覚したことがある。
3.めまいや失神、気を失いそうになったことがある。
4.運動時に強い息切れや動悸・胸の痛みの症状がある。
5.運動で悪化するような骨や関節の障害がある。
(脊柱管狭窄症や変形性膝関節症などと診断された場合も含む)
6.65歳以上で、今までに強い運動をしたことがない。
7.治療中の病気がある。
8.近親者に50歳以下で病気で突然亡くなった人がいる。
9.健診で異常値があり、医療機関の受診を勧められた方

また、運動を行う場合の一般的な留意点も上げておきますので、参考にされてください。

1)運動前後にウォーミングアップとクーリングダウン
(ラジオ体操,ストレッチなど)をそれぞれ5分以上行う.
2)運動の前後に脈拍数(できれば血圧も)を測定する.
3)体調の悪い時には無理をしない.
4)食事療法を併用する.
5)食後1時間は運動をさける.
6)運動の前30分ぐらいに水分を摂取する.
7)主治医と相談しながら行う.
8)下肢の骨,関節の疾患がある場合には,水中歩行や自転車など荷重を少なくする

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